So-net無料ブログ作成
検索選択
前の5件 | -

もたつく景気、実収入は前年比6%減とは。、、 [政治]

 00286.jpg

──────
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS31H0O_R31C14A0MM0000/
もたつく増税後景気 消費前年割れ、求人倍率も低下
2014/10/31 10:50

 景気のもたつきが続いている。9月の消費支出は夏場の天候不順も響き、物価の動きを除いた実質で6カ月続けて前年を下回った。有効求人倍率は3年4カ月ぶりに前月を下回り、人手不足などを背景に底堅い雇用環境の改善も一服している。9月の景気は生産や小売業販売が上向いたものの、全体では一進一退の動きにある。

 総務省が31日発表した9月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は27万5226円と、物価の動きを除いた実質で前年同月に比べて5.6%減った。内訳では食料が前年比実質で2.9%減。今年の9月は昨年より日曜日が1日少なく、外食などへの支出が減っている。光熱・水道費も8.5%減。9月の調査には8月の支払いが反映される。夏場の天候が悪かったため、電気代の支出が減った。

 被服・履物は前年比2.7%減、教養娯楽費は2.8%減と他の品目よりは落ち込みが小さい。駆け込み消費の反動で落ち込んだ支出は回復してきた。季節要因をならした9月の実質消費支出は前月に比べて1.5%上がり、3カ月ぶりに上昇に転じた。

 勤労者世帯の実収入は実質で前年比6.0%減。消費増税と物価の上昇で収入が目減りし、消費の向かい風になっている。

 雇用統計では厚生労働省が同日発表した有効求人倍率が1.09倍と前月より0.01ポイント下がった。9月は有効求人数が前年比5.1%増と4年5カ月ぶりの低い伸び率にとどまった。9月の新規求人数は前年同月より6.3%増えた。

 総務省が公表した9月の完全失業率は3.6%と、前月より0.1ポイント上がった。完全失業者数が2カ月ぶりに増えた。一方で就業者数は6402万人と前年同月から43万人増え、このうち女性は2757万人と過去最高だ。総務省は職探しをする人が就業できていると見て、雇用情勢は「引き続き持ち直しの動きが続いている」との判断を維持した。
──────
 

続きを読む


自立と言えばカッコ良いが。、、 [科学]

IMG_0163.JPG
──────
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/flash/jsh2014/201410/539095.html
学会フラッシュ:第37回日本高血圧学会
2014年10月17日~19日 横浜

JSH2014に参加して●島本和明氏(札幌医科大学学長)
米欧から自立した日本のガイドラインが完成しました
2014/10/27
談話まとめ:日本高血圧学会取材班

 今回の日本高血圧学会の目玉の1つが、昨年から今年にかけて日米欧で相次いで発表された新しいガイドラインにあったことは間違ありません。初日の主会場は、そのほとんどがガイドラインに関連したセッションでした。我が国の「高血圧治療ガイドライン2014」(以下、JSH2014)の作成委員長を務めた私は、米国、欧州、英国のガイドラインの編集責任者との議論を通じ、改めてJSH2014の「自立」を強く意識しました。

 自立とはどういうことなのか、説明しましょう。欧州高血圧学会/欧州心臓病学会の新しいガイドライン(ESH/ESC2013)が発表されたのは、2013年6月です。JSH2014は最終案をまとめる直前だったので、どこが変わったのか皆注目しました。

 ところが読んでみると、治療目標や薬剤選択などの考え方が硬直的となり、1999年のWHO/国際高血圧学会(ISH)年のガイドラインに戻ったような印象を受けました。それ以降15年にわたるエビデンスや議論が抜け落ちてしまったかのようだったと言えるかもしれません。

 まず治療目標ですが、ESH/ESC2013では慢性腎臓病(CKD)や糖尿病があっても、一律に収縮期血圧(SBP)140mmHg未満を推奨しています。推奨の一覧表において、それに該当しないものはSBPが160mmHg以上の高齢者(目標はSBP 140~150mmHg、80歳未満では可能なら140mmHg未満)と糖尿病合併例の拡張期血圧(85mmHg未満)だけです。

 1つ前のESH/ESC2007では、糖尿病合併高血圧の治療目標は130/80mmHg未満でした。これをSBP 140mmHg未満に引き上げた大きな理由は、119mmHgまで下がった厳格治療群と133mmHgだった標準治療群を比較したACCORD-BP試験で、厳格治療群における心血管イベント発生率の有意な減少を確認できなかったためです。

 糖尿病合併例ではこのようなエビデンスがあるのですが、CKDでは130/80mmHg未満に下げることによる利益を示したエビデンスがないという理由で、SBP 140mmHg未満へと引き上げられました。降圧薬の選択に関しても、利尿薬、β遮断薬、Ca拮抗薬、ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の全てが横一線で推奨されています。

 ところがESH/ESC2013を読んでいくと、後の方ではCKDで顕性蛋白尿ならば130mmHg未満を目標としてもよいと書かれています。また微量アルブミン尿や腎障害があれば、降圧薬はACE阻害薬/ARBを使ってもよいとしています。最初の推奨のところではこのような注釈は書かれていない上、後ろの方でも「目標としてもよい」「ACE阻害薬/ARBを使ってもよい」という表現なので、読む人によって解釈が異なってしまう可能性があります。

 このようなことになったのは、推奨に関してランダム化比較試験(RCT)によるエビデンスの存在を特に重視し、そのエビデンスがないところは「行ってもよい」といった表現にとどめたためといえるでしょう。その結果、かえって分かりにくいものになってしまった。

 米国の新しいガイドライン(JNC8)では、RCTによるエビデンスを重視する姿勢がさらに強く打ち出され、クリニカルクレスチョンは3つしか設定されませんでした。その結果、ガイドラインは全体で14ページしかありません。

 RCTによるエビデンスは非常に限られており、それだけで日常診療で遭遇する様々な問題を解決することはできません。疾患の全体像が把握できてこそのガイドラインであるはずです。エビデンスがない部分は、専門家がディスカッションしてコンセンサスで埋めるという努力が必要です。

 我々はJSH2014の編集に当たり、「エビデンスにコンセンサスを入れた」ガイドラインとするとうたいました。このようなガイドラインの作り方は、米国のInstitute of Medicine、また我が国の日本医療機能評価機構が運営しているMindsも推奨しています。米国のJNC8、欧州のESH/ESC2013が、なぜエビデンス一辺倒になってしまったのか理解に苦しみます。

 実は、前回のJSH2009では、あまり根拠なくESH/ESC2007の考え方を取り入れた部分もあったのですが、JSH2014とESH/ESC2013ではこのように編集方針が大きく異なっていたこともあり、JSH2014が取り入れた考え方は1つもありませんでした。逆にJSH2014では、先に紹介した糖尿病合併高血圧の治療目標について、脳卒中が心筋梗塞の4倍も多いという我が国の疾病構造を踏まえ、130/80mmHgから引き上げませんでした。

 またESH/ESC2013もJNC8も、発表されるまでどのような内容になるか全く分かりませんでした。一方で我々はJSH2009から、最終案をウェブサイトで公開してパブリックコメントを求めています。皆が使うガイドラインなのですから、議論をオープンにすることも大切です。

 こうして、米欧のガイドラインから自立し、かつエビデンス至上主義を避け高血圧の臨床全体を包括したガイドラインができたと自負しています。

高血圧の「基準値」巡り白熱のディベート

 私にとってのもう1つの目玉は、人間ドック学会を代表して登壇した山門先生との高血圧の基準値に関するディベートでした。既に皆さんよくご存じだと思いますが、JSH2014の発表3日後の4月4日、日本ドック学会が「新たな健診の基本検査の基準範囲―日本人間ドック学会と健保連による150万人のメガスタディ」と題した委員会報告を公表しました。人間ドックを受診した人の中で、いわゆる超健康人の血圧の基準範囲上限は147/94mmHgだったというのです。これには驚きました。

 血圧や血清脂質値など将来の心血管イベントの発生リスクを評価しようという検査指標では、血算や血液生化学検査値などのように現時点での異常を判定するための方法でカットオフ値を求めることはできません。血圧では、国内外で行われた長期間の追跡研究で検証されて決められています。ところがこの報告では、血液生化学などの基準範囲を求めるのと同じ手法で、血圧のカットオフ値を出していました。

 現時点でとても健康な人の血圧値の分布の上限と、将来の心血管イベントのリスクが高くなる血圧値の境界とは全く異なるもので比較はできません。ですが、この定義の違いを国民が理解することは難しく、事実マスコミは「血圧147は健康」と大きく報道しました。

 当然日本高血圧学会は反論し、日本医学会からも批判を受けたことから、人間ドック学会では釈明の文章を作りましたが、私から見ればその書き方にも問題があります。そこでディベートをしようとなったわけです。議論は白熱しました。

 山門先生も本学会の高血圧専門医です。90分間の討論の結果、「今回の検討項目に血圧を入れるべきではなかった」とおっしゃっていただけたので、「今後の検討からは血圧を除外して下さい」とお願いしました。

 学会会期中に開催された総会で横浜市立大学の梅村先生が新理事長として承認され、日本高血圧学会は新たなスタートを切りました。一連のバルサルタンの臨床研究不正問題の反省から、研究活動に関する倫理行動規範も新たに策定されました。4300万人という高血圧患者さんの健康を守るために、研究や臨床に停滞が生じないようにしなければなりません。(談)
──────

 この記事を読んで、日本の高血圧学会は欧米から自立できて良かったと考える人がいるかも知れません。しかし、今回は自立したガイドラインを設けましたということは、過去のガイドラインは欧米に依存したものだったと言っているのだと思います。

 そして、その自立したガイドラインの内容は本当に妥当なものなのでしょうか。

 欧米のガイドラインが、自分たちに都合の良いときはそれに依存しておいて、自分たちに都合の悪いものなら「自立」と称してその受け入れを拒んだとしたら質が悪いと言わざるを得ませんが。、、
 

続きを読む


タグ:基準値

存在を否定できないからと言っても、存在するにはなりません [科学]

はんせい中 S.jpg

──────
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201410/539141.html
「STAP細胞の存在は現時点で完全には否定できない」ので…
理研、STAP細胞作製法の特許で手続きを継続
2014/10/28

 理化学研究所は2014年10月28日までに、本誌の取材に対し、国際出願していたSTAP細胞作製法の特許について、複数国に対して国内手続きを進めたと明らかにした。Nature誌に掲載された2報のSTAP細胞の論文はいずれも撤回したが、「検証実験を進めており、STAP細胞の存在は現時点で完全には否定できないため」(理研広報担当者)。

 STAP細胞作製法の特許は、理研が特許協力条約(PCT:Patent Cooperation Treaty)に基づく仮出願を、米国において2012年4月24日に行った。PCT国際出願では、当該国の特許庁に対して出願願書を提出すると、PCT加盟国である全ての国に同時出願したと認められる。

 ただし、最終的に各国で特許を取得するには、30カ月の期限満了前にPCT加盟各国それぞれで、国内手続きへ移行させる必要がある。STAP作製法の特許の移行期限は、2014年10月24日だった。理研は、複数国において国内手続きを進めたことを認めており、少なくとも日本や米国が含まれるのではないかとみられる。
──────

 まず、理研(理化学研究所)をネットで調べたら、
──────
http://www.riken.jp/about/
独立行政法人理化学研究所は、日本で唯一の自然科学の総合研究所として、物理学、工学、化学、生物学、医科学などに及ぶ広い分野で研究を進めています。
当研究所は、1917年(大正6年)に財団法人として創設されました。戦後、株式会社「科学研究所」、特殊法人時代を経て、2003年(平成15年)10月に文部科学省所轄の独立行政法人理化学研究所として再発足しました。
──────
 と、ありました。

 通称「理研」と呼ばれていますが、正式には文部科学省所管で「独立行政法人理化学研究所」というそうです。つまり、文部科学省所管の自然科学系総合研究所となります。

 その理研が、「STAP細胞の存在は現時点で完全に否定できない」として、存在が証明されていないSTAP細胞の作製法について特許申請を行っているのは如何なものかと思います。

 これが、個人資産で運営されている団体であれば、勝手にしろで良いのかも知れません。でも、独立行政法人ならば運営資金の大半は国民の収めた税金だと思います。存在が証明されていないSTAP細胞の作製法の特許申請を、税金を使っておこなうことに疑問を感じます。

続きを読む


タグ:理研 STAP細胞

ガンは薬で治す時代になるかも。、、 [健康]

──────
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO78790300T21C14A0X11000/
15年間諦めなかった小野薬品 がん消滅、新免疫薬
2014/10/24付

 日本人の死因のトップであるがん治療には、外科的手術や放射線治療、最後の手段として化学療法があるが、今この構図が大きく変わる可能性が出てきた。免疫を使ってがん細胞を攻撃する新たな免疫治療薬「抗PD―1抗体」が実用化されたからだ。世界に先駆けて実用化したのが関西の中堅製薬、小野薬品工業だ。画期的な免疫薬とは――。

■「オプジーボは革命的なクスリ」と高評価

 「がん研究、治療を変える革命的なクスリだ」。慶応義塾大学先端医科学研究所所長の河上裕教授は9月から日本で発売が始まった小野薬の抗PD―1抗体「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)をそう評価する。

 ニボルマブは難治性がんの1つ悪性黒色腫(メラノーマ)の治療薬として小野薬と米ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)が共同開発した新薬だ。がんは体内の免疫に攻撃されないように免疫機能を抑制する特殊な能力を持つ。ニボルマブはこの抑制能力を解除する仕組みで、覚醒した免疫細胞によってがん細胞を攻撃させる。

PD1.jpg

 世界的な革命技術として、米科学誌サイエンスの2013年の「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」のトップを飾った。今や米メルク、スイスのロシュなど世界の製薬大手がこぞってこの仕組みを使った免疫薬の開発を加速させている。

 悪性度が高いメラノーマは5年後の生存率は1割前後という極めて危険ながんだが、米国、日本での臨床試験(治験)では「増殖を抑えるだけでなく、がん細胞がほぼ消えてしまう患者も出た」(河上教授)。

 米国での他の抗がん剤と比較する治験では既存の抗がん剤を取りやめ、ニボルマブに切り替える勧告も出たほどだ。肺がんや胃がん、食道がんなど他のがん種に対する治験も進んでいる。

 世界の製薬大手が画期的な新薬開発に行き詰まるなか、なぜ小野薬が生み出せたのか。

 1つは関西の1人の研究者の存在がある。「PD―1」という分子を京都大学の本庶佑名誉教授らの研究チームが発見したのは1992年だ。小野薬もこの分子に目をつけ、共同研究を進めた。PD―1が免疫抑制に関わっている仕組みが分かったのは99年で、創薬の研究開発が本格的に始まるまでにおよそ7年。実際の治療薬候補が完成し治験が始まったのは2006年で、開発から実用化までにおよそ15年かかったことになる。

 当時は「免疫療法は効果が弱い」「切った(手術)方が早い」など免疫療法に対する医療業界の反応は冷ややかだった。医師や学会だけでなく、数々の抗がん剤を実用化した製薬大手も開発に消極的だった。

 そんな中で小野薬だけが“しぶとく”開発を続けてきた背景には「機能が分からなくても、珍しい機能を持つ分子を見つけ、何らかの治療薬につなげるという企業文化があった」(粟田浩開発本部長兼取締役)という。

 もともと小野薬は極めて研究開発志向の強い会社だ。売上高(14年3月期は1432億円)に対する研究開発比率は国内製薬メーカーでは断トツの30%台だ。しかもがん治療薬は初めて参入する分野で、「かならず成果を出す」という研究者の意欲も高かった。

 小野薬は血流改善薬「オパルモン」とアレルギー性疾患治療薬「オノン」の2つの主要薬で高収益を維持した。だが、特許切れや後発薬の攻勢で陰りが出てきたところでもあった。

 免疫療法に対する風向きが変わり始めたのは米国で抗PD―1抗体の治験が始まった06年からだ。一般的な抗がん剤はがんの増殖を抑える仕組みのため数年で耐性ができ、結局は延命効果しかない。しかし抗PD―1抗体で「がんを根治できる可能性も出てきた」(河上教授)。

■年間数百億円のロイヤルティー効果

 副作用が少ないうえ、がんの増殖を止める、小さくする、消滅させる――。そうした治験結果が出始めたことで、国内外の研究者、製薬企業の免疫療法に対する見方が大きく変わった。ただ、効果が出ていない人も一定の割合で存在する。その場合は「他の抗がん剤や免疫療法と組み合わせれば、効果が上がる可能性がある」(粟田本部長)という。

 足元の業績が低迷するなか、ニボルマブ効果で小野薬の市場評価は高まっている。昨年10月時点で6000円前後だった株価は今年に入って急騰。23日の終値は9340円とわずか1年足らずで3000円以上伸びた。アナリストも「今後数年でロイヤルティーだけで年数百億円は堅い」と分析する。小野薬の相良暁社長も「10年先を支える薬になるだろう」と自信をみせる。

 ただメルク、ロシュなどが同じ仕組みの抗PD―1抗体の治験を拡大しており、国際競争に巻き込まれる可能性も高い。一方で他の製薬大手から小野薬がM&Aの標的となる懸念もある。その意味で同社が置かれている環境は必ずしも楽観視できない。

 がんの新たな治療法の扉を開けた小野薬。日本発の免疫薬に世界の目が注がれている。

(高田倫志)
──────
 

続きを読む


獲らぬ狸のなんとやら。、、 [雑感]

──────
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO78421510V11C14A0X93000/
避けられない温暖化 「適応策」で新ビジネス
2014/10/16付

 世界各地で異常気象が頻発し、地球温暖化との関連が疑われている。国連の専門機関は二酸化炭素(CO2)の排出増による温暖化はもはや避けられず、被害を減らす「適応策」が重要になると指摘した。欧米企業はこれを新たなビジネスチャンスとにらみ、事業の具体化に動いている。「適応ビジネス」に求められるのは温暖化の被害を受ける地域と共生する発想だ。

■回避は困難 温暖化前提に被害抑える「適応策」へ

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が今春まとめた報告は、温暖化対策が曲がり角にあることを示した。地球の平均気温が2度以上上がると洪水や熱波、干ばつなどが多発し、台風も巨大化すると予測する。一方で温暖化ガスの排出を減らす国際的な枠組みづくりは難航し、温暖化は回避できない状況になりつつある。

 そこで浮上してきたのが、温暖化の被害を最小限に抑える適応策だ。IPCCの部会がまとめた報告は適応策の強化に多くの章を割り当て、国レベルの対策だけでなく民間が果たすべき役割も大きいと指摘した。

■プラス効果も、商船三井は北極海に定期航路

 適応ビジネスの先行例はすでにある。温暖化は気象災害などで損害をもたらす半面、一部でプラスの効果も予想されている。それに着目したビジネスだ。

 たとえば北極海の氷が溶けると、船が年間を通じて航行できるようになる。それをにらんで商船三井がロシア北部と欧州、日本を結ぶ定期航路を開くと発表し、話題になった。
砕氷船.jpg

 農業でも、これまで温暖な地域に限られていたミカンなどの栽培地域が東北地方まで広がると予想される。食品メーカーや商社などは生産地の変化を予測する研究に動き出している。

 だが企業に期待されているのは、温暖化のプラス面を上手に活用するビジネスだけではない。

■国連事務局、適応ビジネスの事例を公表

 国連の気候変動枠組み条約事務局(本部ドイツ・ボン)は、適応ビジネスに乗り出した企業の事例を世界から集め、データベースとして公表している。「プライベート・セクター・イニシアチブ(PSI)」と名付けられ、すでに100以上の事例が集まり、業種も食品、化学、情報通信、金融・保険など幅広い。

 興味深いのが、独化学大手BASF、同製薬・化学大手バイエル、コカ・コーラなどの事例だ。

 バイエルやBASFは高温や乾燥に強いダイズ、トウモロコシの品種改良・開発など、途上国の穀物生産を支援する。協力内容も研究開発から人材育成まで幅広い。医薬・化学品の原材料として熱帯・亜熱帯の植物の重要性が増しており、長い目で事業の継続性を保つことが狙いとみられる。

 コカ・コーラも途上国の水資源確保に向けた事業を表明している。安全な飲み水の確保は世界各地で深刻な問題になっているが、温暖化はそれに拍車をかけるとみられるからだ。

■相手国と共生の発想で

 これらに共通しているのは、温暖化で被害が予想される国との共生を訴えていることだ。温暖化に便乗したビジネスという印象を地元や国際社会に与えてしまえば反発は免れない。一方で、企業の社会的責任(CSR)を旗印に掲げるだけでは利益に結びつきにくい。その中間で新たなビジネスモデルを模索する動きといってよいだろう。

 残念なことに、PSIデータベースに登録した日本企業は、国内で水資源管理を進めるサントリーグループなど数社しかない。水面下で海外事業を計画している企業は多いはずだが、それを世界にアピールする姿勢も必要だろう。

(編集委員 久保田啓介)

[日経産業新聞2014年10月16日付]
──────

続きを読む


前の5件 | -